セラミック矯正で後悔する前に!セラミック矯正より、安く、安全で、痛くなく、しかも早く治す方法。

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歯並びを治したい! 歯の見た目を良くしたい! そう思ったとき、費用と時間がある方は 昔からある歯科矯正で治すのが一番いいと思います。
でも、すぐに直したい、1~2年の時間なんてかけていられない、という人がセラミック矯正という方法を使って歯並びを直すケースが増えてきました。
セラミック矯正を全面的に否定する気はありませんが、多くの歯科医師が出来れば止めた方がいいと思っているのも事実です。
セラミック矯正は、
・大量に歯を削る
・必要に応じて神経を取る
・場合によっては歯を抜く
という事があるので、健全な歯が失われてとても勿体ないと思っています。

・大量に歯を削る

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歯の神経の近くまで歯を削るので、神経を取らないとしても 何年後かに神経が死んでしまい、更にそのあとに 死んだ神経が腐る可能性があります。神経が腐ると、歯ぐきが腫れたり、歯ぐきから膿みが出たり、歯を触れるだけで痛くなったりします。

・必要に応じて神経を取る

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綺麗な歯並びにする為に 歯の向きを大幅に変えたいときは 歯の神経を取らなければなりません。

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神経を取って、歯の根に金属などを差し込んで歯の方向を変えています。

 

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神経を取ると、歯が年々劣化して脆くなるのと、さらに方向を変えていると歯に無理な力が加わり続けるので、いずれ歯の根が破折する可能性があります。破折すると ほとんどの場合は抜歯になります。
セラミック矯正をした初めの5~10年は大丈夫かもしれませんが、20年、30年、40年、と時間が経つにつれて この破折の可能性はどんどん高くなります。
20代、30代でセラミック矯正を受ける方は残りの人生が50年~80年はあるので、人生最後まで、・神経を取って、・歯の方向を変えて、直した歯が機能するのは難しいと思っています。

セラミック矯正に代わるダイレクトボンディングという方法

昔から虫歯を治す方法にダイレクトボンディング(コンポジットレジンともいいます)という方法がありました。
コンポジットレジンが保険導入されたのが1974年ですから かなりの歴史と技術の積み重ねがある方法なんです。

ダイレクトボンディングで歯並びを治す際の特徴
歯を削らないで出来ます。当然、麻酔も要りません。大切な歯をそのまま残せるのは最大のメリットです。
・最短でその日に治すことが出来ます。(セラミック矯正は最低でも2回以上の通院が必要です)
・何回でも繰り返し治すことが出来ます。
費用が安いです。歯科医院によるとは思いますが、セラミックに比べて1/3から1/10以下の費用で出来ると思います。その歯に虫歯があったり、歯の一部が割れてたりすれば健康保険で治すことも可能だと思います(繰り返しですが、歯科医院によります)。
・セラミックに比べると、変色する、すり減りが大きいというデメリットもありますが、近年のコンポジットレジンは、超微粒子フィラーを用いたナノテクノロジーを使ったものが多く、以前のものに比べ非常に物性があがりました。この数十年のダイレクトボンディングの発展は目覚ましく、現在のダイレクトボンディングは すり減ったり、変色したりすることを殆ど気にしないで使用できます。

(今回のケースは全てウチのスタッフです)
・ケース1
(before)

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部分的な矯正治療を受けたそうですが、上下の咬み合わせに隙間があり、根本的に元々の歯がすり減ったり 欠けていたりしていて、本人的にも歯の先端の不揃いが気になっていました。

(after)

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ダイレクトボンディングで、歯は全く削らずに治しました。犬歯誘導も無かったので治してあります。最初に書きましたように、歯並びを治すには歯科矯正が第一選択なんですけど、歯並びは治せても 歯の形は治せません。すでに歯ぎしり等ですり減った歯を矯正しても 当然 歯はすり減ったままなんです。歯科矯正をしたあとにダイレクトボンディングでフォローアップするのは有効だと思っています。

犬歯誘導についてはコチラを読んでください。
 

hamigaki8020.hatenablog.jp

 
・ケース2
(before)
 

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昔、矯正治療を受けたそうですが 中々難しいケースだったらしく前歯の上下の咬み合わせにすき間が残っています。

(after)

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ダイレクトボンディングで咬み合うように治しました。このように、歯科矯正をしたあとにダイレクトボンディングでフォローアップするのは有効だと思っています。

・ケース3
(before)

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昔、左の前歯の先端にスマホをぶつけて そのまま欠けたままになっていて、歯並びも真っ直ぐでなく全体的にやや傾いています。更に、右の犬歯が飛び出ていて、いわゆる八重歯の状態になっています。

(after)

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右の犬歯も削ることなく、ダイレクトボンディングで治しました。犬歯の飛び出しは変わりませんが、かなり見た目はよくなったと思います。セラミック矯正だと間違いなく神経を取らないと直せないケースです。

最後に
ダイレクトボンディングで歯並びの見た目を治すやりかたは、多くの歯科医院では行っていないかもしれませんが、今、歯科矯正を選ばずにセラミック矯正を考えている方は ダイレクトボンディングという方法があるということも知った上で、今後の選択をなされるといいなと思っています。
もし、ダイレクトボンディングで治してどうしても気に入らないのであれば、それからセラミック矯正でいいのですから。ダイレクトボンディングは一切 歯を削らないで出来るのであとから何でも出来るんです。

今回の記事は、「歯並びの見た目をダイレクトボンディングで治そうよ!」 という記事ではありません。歯科における最終的な目標は100才以上まで自分の歯で何でも咬めるようにすることだと思っています。ただ、セラミック矯正をしてしまうと この100才以上まで自分の歯を保つのが難しくなるんです。
そこで、どうしても今すぐに歯並びを直したくてセラミック矯正を考えている人に「ダイレクトボンディングという選択肢もあるよ!」というのをお伝えしたくて書きました。

ダイレクトボンディングで治したあとのメリット

・歯の見た目がよくなると、自分に自信が持てるようになります。インスタ等の友達同士の写真で、自分が綺麗な歯で写っているのは気分がいいものです。口を閉じた写真ばかりだったのが、歯を見せて笑ってる写真が多くなったりします。
・歯に関心がなくて無頓着だったものが、ちゃんと歯みがきもし、定期的に歯医者でも綺麗にしてもらい、常に綺麗な歯の状態をキープするように意識が変わります。
・基本的に歯は長年の間にすり減ったり、咬んでひびが入ったりします。歯は間違いなく消耗品なんです。歯を削らずにダイレクトボンディングで治した場合、歯の先端は白い人工物でカバーされて歯を保護するように働くので 自分の歯を保つのにはかえって有利なんです。

歯は消耗品という記事はコチラ
 

hamigaki8020.hatenablog.jp

 

 以前の記事もよかったらどうぞ。

hamigaki8020.hatenablog.jp